転職に失敗しないための大切なポイント
「こんなはずじゃなかった」、「騙された」、まずはそこを明確にしていく必要があります。
騙されたは、ブラック企業のような感じもしますので、論外として、「こんなはずじゃなかった」に、焦点を当てたいと思います。
例えば、
・職場の雰囲気が想像していたものと違った
・自由に仕事をさせてもらえる雰囲気ではなかった
・人間関係が良くなかったなど
参考になるデータとして、早期離職している理由を見ていきたいと思います。
7.5.3問題と言うことを耳にしたことはありますか?
中卒7割、高卒の5割、大卒の3割が、3年以内に離職すると言われる問題です。
離職理由は何があるか?
労働政策研究•研修機構(JILPT)の調査で、離職理由は、「労働条件、休日、休暇の条件が良くなかった」、「人間関係が良くなかった」、「仕事が自分に合わない」といった理由が主となっています。
皆さんにも当てはまりますか?
このデータは初めて就職した新入社員が離職した理由になりますが、これを見て思う事は、ブラック企業は論外として、「労働、休日、休暇の条件が良くなかった」、「仕事が自分に合わなかった」は、就活する上で分かりそうなものです。
ではなぜ、そうなってしまうのでしょうか?
就活を疎かにしてしまったのでしょうか?
いや、一生懸命頑張っていたと思います。
そこで、キャリアコンサルティング関連で参考になる理論がありますのでご紹介します。
パーソンズ理論とは?
それは、フランク・パーソンズによる、(特性因子理論)です。
職業指導の父と言われた方です。
難しい言葉ですが、わかりやすく言うと、「人と仕事のマッチング理論」となります。
人の特性(性格、能力、スキル、価値観など)と職業の条件(仕事内容、雇用条件、必要要件等)を、うまく適合(マッチング)させることが重要であると唱えています。
つまり、人は、他者と異なる特性や能力、スキル、価値観を持っており、その人の特性と仕事内容や必要要件などの職業の条件が一致すれば、納得のいく仕事に就くことができると言うことです。
では、どのように、自分に合った職業を見つけられるか?
パーソンズは、職業選択における3つの要素(プロセス)を提唱しました。
1.自己理解
自分の適性、能力、興味、希望、資源、限界、その他資質についての自分自身を明確に理解する。
2.仕事理解
様々な職種に関して、メリット、デメリット、成功に必要な条件、報酬、就職の機会、仕事についての展望等の将来性について調べる。
3.推論
自己理解と仕事理解で把握した事を組み合わせ、合理的な推論を行う。
それでは、3つのプロセスを一つ一つ見ていきたいと思います。
1.自己理解
どのようにすれば自己理解ができるか?
いくつか方法がありますのでご紹介します。
①ジョブカード
厚生労働省が推し進めているツールになります。
・これまでの人生(職業人生)を振り返るシート
・興味、関心のある分野を探すシート
・大事にしたい価値感を理解するシート
・強みと弱みを知るシート
②.職業興味検査(VPI)
160の具体的な職業に対する興味、関心の有無の回答から、6種類の職業興味領域尺度と5種の傾向尺度(心理的傾向)に対する個人の特性を測定する。
・6種類の職業興味領域尺度(パーソナリティータイプ)
現実的、研究的、芸術的、社会的、企業的、観衆的
・5種の傾向尺度(心理的傾向)
自己統制傾向、性別傾向、地位思考傾向、稀有反応傾向、黙従反応傾向
③厚生労働省編一般職業適性検査(GATB)
・適正、能力の分析として、9つの適正能を測定。
知的能力、言語能力、数理能力、書記的知覚、空間判断力、形態知覚、運動能力、指先の器用さ、手腕の器用さ。
④自分史作成
これまでの人生を振り返り、どんな経験をして、どんな出来事があったのか、その時の感情は、何を学んだのかなど、人生を振り返りながら、その時々は、点での出来事に過ぎなかったが、今は線となって意味があったと思えるようになり、ヒントとなって見えてくるものがあります
時には、自分の使命を感じることもあります。
⑤キャリア・インサイト(統合版)
・独立行政法人•労働政策研修機構(JILPT)が開発したツール。
4つの側面(能力、興味、価値観、行動特性)から適性を評価。
2.仕事理解
①キャリアインサイト(統合版)
自己理解でもご紹介したキャリア・インサイトの機能として、仕事理解もできる機能があります。
・総合評価に基づき適職リストを作成
・474職業のデータベース検索
・キャリアプランニング作成援助
②労働市場に関する情報収集
・厚生労働省の統計、調査リンク
・毎月勤労統計調査
・雇用動向調査
・雇用構造に関する実態調査
・一般職業紹介状況
・民間人材ビジネスビジネス実態把握調査など
③企業のホームページ、プレスリリース等から情報収集
経営理念やビジョン、事業内容、コア技術、設備投資、最新動向などを把握する。
④人材紹介会社(エージェント)から情報収集
エージェントに登録し、キャリアコンサルタントや営業担当から、市場動向や、企業情報を入手する。
⑤ビジネス誌等から情報収集
週刊ダイヤモンドや、東洋経済、プレジデント、フォーブスなどから情報収集する。
3.推論
1自己理解と2仕事理解から、適した会社を探し、履歴書や職務経歴書等を、しっかり準備して、面接に臨むようにする。
以上、今回は、転職に失敗しないためのポイントを紹介させていただきました。
皆さん自分の人生1度きりしかありません。
キャリアアップのために、頑張ってください。
応援しています。