セカンドキャリアは早めの準備が必要
人生100年と言われる時代、60歳で定年を迎えた後、65歳まで継続雇用で働く環境が整ったことで働くシニア世代が増えています。令和5年度の高齢者白書によると、2022年の時点で、60~64歳の就業率は73.0%、65~69歳は50.8%、70~74歳以上で33.5%となっており、10年前と比較すると全ての年代で就業率は上昇しています。
これからの時代、体が動く限り働き続けたいという方も多いでしょう。充実したセカンドキャリアを築くには、40、50代から準備が欠かせません。早く始めれば始めるほど、幸せなセカンドキャリアを築くことができます。
今回は、セカンドキャリア準備の5つのポイントを紹介します。
① キャリアの棚卸し
未経験の業種・業界に挑戦するのもよいですが、リスクが大きいため、今までの経験や実績が活かせるセカンドキャリアを模索するのが成功への近道です。そのために、まずキャリアの棚卸しから始めます。どの職場でどのような経験や実績があったか、そこから何を学んだか、手に入れたスキルなど、全て書き出してみましょう。実績となる具体的な数字がある場合は、できる限り思い出して書きます。
ビジネス関連だけでなく、趣味や特技、将来の目標、これから身につけたいスキルなど価値観や未来のことまで、頭に思い浮かんだものは全て書き出します。ビジネスの経験が豊富な中高年世代は、順応性やコミュニケーション力、課題解決力、人材育成力なども長けており、これらのスキルも大きな武器となります。
大変な作業ですが全て書き出すことで、自分を見つめ直すことができ、自分の強みや得意なことが明確になります。
② セカンドキャリアのビジョンを持つ
最初にセカンドキャリアのゴールをイメージしておくことで、迷走を防ぐことができます。すぐに行動に移りたくなりますが、まずは落ち着いて考える時間を作りましょう。
キャリアの棚卸しで書き出したものを自分の関心や興味があるもの、自分の価値観やこだわりとして大事にしているもの、強みや能力、収入が得られそうなもの、苦手なものなどに分類します。
興味関心があるもの、強みを活かせるもの、自分の価値観にあうものという3つが重なった部分があなたにとって最適なキャリアビジョンと言えます。加えて、月収○万円以上、週○日稼働など働き方の希望も書き出しておきましょう。契約社員などで就職する、パートで働く、起業するなどセカンドキャリアの働き方はさまざまです。体力面も考慮し、自分にあったものを選ぶことが重要です。
③ 仲間を見つける
自分1人で挑戦するのは、勇気がいるものです。しかし、同じ夢や目標を持つ仲間がいれば、情報交換や相談がスムーズに行え、自然と仕事の幅も広がっていきます。また、励まし合えるため挫折も少なくなります。
キャリアビジョンが見えてきたら、SNSで仲間を募る、既にあるグループに参加する、地域や業界の集まりに行くなど積極的に仲間探しを始めましょう。また、身近にセカンドキャリアを成功させている人がいたら、ロールモデルとして参考になるため、詳細な話を聞いてみてください。
④ 副業で挑戦してみる
副業が許される環境にあるならば、セカンドキャリアとして考えている仕事を副業で経験しておくもおすすめです。たとえば、終業後や休日に関連する業界や業種でアルバイトをする、今までのスキルや経歴をもとにブログを書くなどが挙げられます。
副業でコツコツ準備をしておけば、収入が大きく落ち込むリスクを避けることができ、定年退職後の移行もスムーズです。特に起業を考えている場合、収入面が安定するまで時間がかかることが多いため、早めに始めておくことをおすすめします。
ただ、現職で副業禁止になっている場合は注意が必要です。隠れて副業を行った結果、本業で解雇されたら元も子もありません。許可制の場合もしっかりと許可を得てから始めましょう。
⑤ ハローワークや転職エージェントを利用する
全国のハローワークや自治体の就労支援制度など、セカンドキャリアの支援は意外と充実しています。近くのハローワークやお住まいの自治体の情報を集めてみてください。
また、民間企業でもセカンドキャリア支援の情報提供やコーチングなど、さまざまなセミナーが行われています。興味のある内容のセミナーに参加してみると、具体的なイメージも湧きますし仲間もできるでしょう。
また、転職を考えていなくても転職エージェントに登録するのもおすすめです。登録情報は転職に必要な項目ばかりなので、自分の経歴やスキルが不足している部分、充実している部分が可視化できます。市場価値も把握でき、今後の参考になるでしょう。
充実したセカンドキャリアに向けて今すぐキャリアの棚卸しを
準備は早く始めて損はありません。今すぐキャリアや経験、スキルの棚卸しをスタートさせましょう。毎日少しずつ書き出していけば、忙しい方でも負担が少なくなります。また、銀座立川コーチングスクールでも、セカンドキャリアのサポートを行っているため、興味がありましたら、ぜひご覧ください。