心理的安全性のある職場のメリットと留意点

心理的安全性のある職場のメリットと留意点

心理的安全性の高い職場では、柔軟なアイデアが生まれやすく、個人のスキルを大きく伸ばしながら、企業のパフォーマンスも向上していきます。

今回は心理的安全性がある職場のメリットを具体的に紹介しつつ、気をつけるべき点について解説していきましょう。

まずは、メリットから紹介します。

① 社員同士の対話が増える
自分が思ったことや感じたことを伝えても無視されない、話を聞いてもらえることがわかっているため、チーム内での会話が活発になります。全体的に笑いやユーモアがあふれ、ポジティブな会話も多くなります。

② アイデアが多く集まる
対話が増えた結果、アイデアも多く集まります。新しい商品やサービス、業務の効率化案など、そのことについて集中的に考えている時だけでなく、日常の業務を行っている中でふとひらめくことが多いでしょう。そんなひらめきをすぐに伝えあう、会話の中でアイデアをブラッシュアップしていくことが気軽にできれば早く上質なアイデアに成長し、個人やチームのパフォーマンスに貢献します。

③ 一人ひとりの強みが発揮され生産性が向上する
同じ職場で働いていても、人それぞれ強みは異なります。たとえば、柔軟なアイデアを出すのが得意な人、意見をまとめるのがうまい人、他人の不安な気持ちに気づくのが早くフォローが上手な人などが挙げられます。また、多様な価値観を持った人の中で働いていると、さまざまな刺激を受けるため視野が広がるほか、多彩なスキルを伸ばすこともできます。

心理的安全性がある職場ではお互いを尊重しあう関係ができているため、互いの長所を伸ばしあいながら協力が可能。チームとして生産性は大きく向上していきます。今の時代、多彩な人材が活躍していることはダイバーシティが促進されていると評価されるため、企業価値も高まっていきます。

④ ミスの報告・共有がスムーズになる
心理的安全性がない職場で質問をした場合「なんでこんなこともわからないの?」と言われてしまうため、委縮して質問ができません。またミスをした場合にも強く叱責されるため、隠したいという気持ちが強くなります。その結果、大きなトラブルに発展したり、消費者からの信頼を失ったりすることもあります。

一方、心理的安全性が高い職場なら、質問をしても適切に教えてくれたり、自分で考えるためのヒントをもらえたりと叱責されることはありません。質問のハードルが下がるため、気軽に聞きやすく、わからないまま仕事を進めて失敗したというケースを大幅に減らすことができます。

ミスをした場合でも個人の責任だけを追及されるのではなく、原因を冷静に分析、対処法をチーム全体で話し合って考えるため隠す必要はありません。また、別の人のミスを見つけた場合もすぐに指摘・改善できるため、仕事のクオリティも上がっていきます。

⑤ 優秀な人材が定着する
思い通りに仕事が進めやすい環境のため働きがいがあります。また、悩みや不満があったとしてもチームのメンバーに気軽に相談できるため、職場で孤立しません。会社への帰属意識も高まっていき、離職率が低下していきます。

その結果、競合する会社に優秀な人材を奪われる可能性も減りますし、離職者が少ないため採用コストも減少していきます。むしろ、同業他社からの転職希望者が増え、ますます企業の成長が期待できるでしょう。

⑥ 本来の目的である「生産的で良い仕事をする」に注力できる
よくある転職理由のひとつである「職場の人間関係が悪かった/悩みがある」。人間関係の悩みに時間と体力を奪われてしまい、本来の仕事の目的である生産的で良い仕事をするがおろそかになってしまうようでは困りものです。

心理的安全性の高い職場では、信頼関係が築かれているため人間関係の悩みは大幅に減少。健全に意見を戦わせ、パフォーマンスが上げることに集中できるため、充実して働くことができるでしょう。

経営者の立場から見ても企業の成績向上につながるため、心理的安全性の高い職場づくりは積極的に取り組む課題です。

 

 

 

 

 

心理的安全性を高めるうえでの留意点

メリットばかりに見える心理的安全性の高い職場ですが、注意点もあります。

・馴れ合いすぎないように気をつける
心理的安全性の高い職場はメンバーの仲が良く楽しそうですが、あくまでも職場です。馴れ合いすぎて、仕事の手を抜く、正しい指摘ができない、上下関係を無視するという行為はNG。あくまでも仕事であり、チームの目標達成のために全力を尽くすという視点を忘れてはいけません。

・上司やリーダーはメンバーの気持ちに注意
いいチームになってきたと感じた場合、上司やリーダーは必ずメンバーの気持ちに注意してください。実は不満があっても、上司やリーダーの前で言い出せないだけかもしれません。個人面談を定期的に行い、長い時間をかけて信頼関係を築くことが大切です。

パワハラやモラハラを恐れるあまり、叱ることができない上司が増えています。しかし、ミスや至らない点を指摘する、間違っている行動をただすことは必要なことです。叱られるべき時は叱られ、ほめられるべき時にほめられる職場が理想の職場です。

どの業種でも心理的安全性が確保された職場はつくれます

心理的安全性の高い職場は、業種を問わずつくることが可能です。早くから取り組めば、それだけ早く実現でき、企業の競争力も増すことができます。ビジネスの変化が激しい時代を生き抜くために、ぜひ優先して取り組んでください。

当社では心理的安全性が確保された職場づくりをサポートしています。何から始めたらいいかわからないという方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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