役職定年を迎える、もしくは迎えた方必見!5つの大切なこと

役職定年を迎える、もしくは迎えた方必見!5つの大切なこと

定年の延長により導入が進んだ役職定年。ある一定の年齢に達すると課長や部長などの役職から退く制度ですが、企業によって役職定年となる年齢は異なります。組織の若返りや新陳代謝の実現、人件費削減などのメリットがある一方、年下上司・年上部下という関係性になるため組織の風通しが悪くなる可能性もあります。また、権限の喪失による収入の減少、仕事内容の変化などでモチベーションが低下し、仕事の成果が大きく落ち込むこともあります。

しかし見方を変えれば、役職定年後は会社から収入を得ながらセカンドキャリアの準備ができるチャンスです。ノルマや売上実績といった重圧から離れ、自分の将来についてじっくり考える良い期間とポジティブに捉えましょう。

今回は、役職定年に向けて大切な5つのポイントを紹介します。

 ① 後任を育てておく

安心して役職定年を迎えられるよう、自分の頭で考えて動ける部下を育てておきましょう。仕事が属人化しないようマニュアルを作成しておく、マネジメントのコツを伝えておくなどが挙げられます。人の成長には時間がかかるため、時間をかけて丁寧に取り組むことが肝心です。

後任を育てるのが上手と判断された場合、役職定年後に後輩社員の指導を行うメンターや経営層や管理職の相談役やアドバイザーとして活躍する道が開けます。

② 年収減少に備える

9割以上の人が役職定年によって年収が減少、そのうち約4割が年収50%未満になったという調査結果もあるほど、役職定年により年収は減少します。役職定年の時点で年金がもらえるという人は少ないでしょう。早めの準備を心がけましょう。

たとえば、ライフプランを見直して月々の支出を正確に把握する、保険を見直す、貯蓄を元手に積極的な資産運用を始めるなどがおすすめです。また、年金もいつからどのくらいもらえるかを確認し、年金を含めた収入プランを立てておくと、備えておくべき金額がわかります。

③ セカンドキャリアのプランを立てる

役職を離れることで仕事の負担や責任が軽くなるため、気持ち的にも時間的にもこれからの働き方を考える余裕ができます。本を読む、セミナーに申し込む、セカンドキャリアを成功させている知人の話を聞くなど積極的に情報収集をし、セカンドキャリアのプランを考えてみましょう。

セカンドキャリアは人によってさまざまです。たとえば、経歴が活かせる別の会社に役職者として転職する、役職定年後も同じ会社に留まってプレイヤーや指導者として活躍する、まったく新しい業界に飛び込んでみる、独立開業する、ボランティアを始めるなど、内容、働き方、収入全てにおいて自分にとって最適なプランを考えてみます。

独立を目指す場合や地域でボランティアを始めたいと考えている場合、役職についているときからでも挑戦できます。試しておくとスムーズに移行できるでしょう。

④ コミュニケーション力を高める

役職定年後にプレイヤーとして働く場合、年下上司と一緒に働くケースがほとんどです。年下上司・年上部下という関係になりますが、お互いに遠慮して意見が言えないようでは、会社は活性化しません。またメンターやアドバイザーになった場合、上から押し付けるような言い方は反発を招く可能性が高くなります。

どのようなセカンドキャリアを選んだとしても、コミュニケーションの高さが求められますが、特に会社に残る場合は必須です。年齢や立場が大きく異なる人とのコミュニケーションは難しく、一朝一夕に身につくものではありません。日ごろから相手の立場になって考える、相手の受けとめ方をよく観察する、伝え方を意識するなどを心がけておきましょう。

⑤キャリアコンサルタントに相談する

自分のことは自分が一番よくわかっていると思いがちですが、実際はそうでもありません。セカンドキャリアという新しい世界で成功するために、キャリアコンサルタントなどのプロの客観的なアドバイスを得ることをおすすめします。

キャリアコンサルタントは専門的な知識を持っているため、強み、弱みの分析が得意です。
自分では思いもよらない強みを気づかせてくれたり、セカンドキャリアプランの提案があったりするでしょう。

セカンドキャリア向けのキャリアデザインセミナーは全国各地で開催されており、オンラインセミナーもあります。無料のセミナーも多いため、ぜひ一度相談してみてください。

役職定年はセカンドキャリアの助走期間 ポジティブに過ごしましょう

働き方、収入、モチベーションなどに大きな変化をもたらす役職定年ですが、いつ役職定年になるかはある程度予測ができるため、備えることが可能です。

特に後任の育成、コミュニケーション力の強化は時間がかかります。役職定年を迎える前から、どのようなセカンドキャリアを築きたいのか、そのために何が必要なのかと考えておくことでセカンドキャリアを成功に導くことができます。一人で考えるよりプロに相談する方が効率的なこともあります。自分への投資だと思って、ぜひ検討してみてください。

 
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